ねらわれた学園、見てきました。
「時をかける少女」と並ぶジュブナイルSFの金字塔ですよ。
公開形式としては、結構小規模ロードショーだったようで、私の住む北九州市では公開劇場はなし。福岡市まで出向く羽目になりました。
まぁ、ついでにApple Storeも覗いておこうという目論見もあったんですけどねww
見た結論としては、ちょっと「抽象的」すぎる描写が多かったかなと。
まぁ、時間遡行に加えて、超能力、さらには未来(運命)の可逆性にまで触れられていたので致し方ないかなという部分もありますが。
要は、ストーリーを複雑にしすぎたんじゃないかと(笑)
いや、メインのストーリーはシンプルに納めていたのでそこは良かったと思うんですけど。
今回の狙われた学園、果たして何度目の映像化なのか?
個人的には、薬師丸博子主演の角川映画と、村田和美主演のテレビドラマの印象が強い。
勿論、NHKの少年ドラマシリーズ(未来からの挑戦)もあるが、私にとっては上記の二つ。
ただ、「未来からの挑戦」に出てきた原作の京極にあたる塾講師の女優さんが美人さんだったのは印象に残っている(爆)
で、今回の「ねらわれた学園」、その中身は実は「ねらわれた学園2」なのですよ。
もう時期的にネタバレをしてもいいと判断して書きますが、
- 主人公、関ケンジの祖父の名前が原作小説の主人公「関耕児」
- 未来からきた京極の母親は「現代人」、おそらくは原作小説における高見沢みちる
古いファンにとっては、ニヤリとする設定ですが、このあたりはオールドファンに対するサービスか、或いは時代に合わせたリファインなのか。
多分、新しい「ねらわれた学園」を新しい世代によってもう一度作り出そうという試みなのだろうと思います。
超能力というSFならではのガジェットに関しては、今回は「コミュニケーション」という観点から切り込んでました。
超能力に対して、携帯電話というツールを、学校の校則と絡めて(超能力者による)学園支配に結びつけていくのは新しい解釈。
勿論、コミュニケーションの中には、中学生という年代ならではの淡い恋心も入っていまして、これが超能力と並ぶもう一つの大きなストーリーラインになっているんですけどね。
しかし、ジュブナイルSFとはいえ、中学生男女の恋愛のさや当ては見ていて実にこっぱずかしい。
このこっぱずかしいという感情は、汚れてしまった自分を省みてのことですよ、はい。
さて、このおっさんにもそうした時代があったのかどうか・・・・・・世界が遠くなりすぎてよく分からない(爆)
この映画、ある程度以上の制作規模のアニメーション映画にありがちなこととして、主演はプロの声優さんでなく、いわゆるタレントさんを用いています。
ヒロインの涼浦ナツキを演じるのは、AKB48の渡辺麻友。
いかにもキャスティングでありましたが、ジ○リ映画にあるような聞きづらさ、不自然さはありませんでした。
かなり頑張って演じておられたと思います。
おそらく・・・・・・でありますが、ご本人の資質もあるにしろ、演出担当のスタッフさんとの打ち合わせや演技指導に対し、かなり真摯に取り組んだのではなかろうかと。
つまり、従来のアニメ吹き替えのタレントさんが(以下自粛)
きちんと演じて下さるのであれば、タレントさんであろうが、アイドルであろうが、私個人としては一向に構わない。
要は見ているこちらが、お話に入り込めればいいのですから。
ところで画面がよく見えなかったのだが、おじいちゃん(関耕児)と京極がお参りしていたお墓、あれはひょっとして原作小説におけるヒロイン「楠本和美」のお墓だったのでしょうか?
BDかDVDで見直す機会があれば、確認したいポイントであります。