以前、サイト内の「小説未満」というコーナーにあげた「IT企業と妖精さん」の続きを突発的に思いついた。少し反省している。
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IT企業と妖精さん part2
あるところにあるIT企業に、女神様の命を受けた小人達がまたやってきました。
IT企業に勤める人達の相変わらずの激務ぶりに小人達は驚き、また決心しました。
「私達の力で今度こそ何とかしてあげよう」
しかし、相手は現代の不夜城IT企業、おとぎ話のように相手が寝静まるのを待っているわけには行きません。
そこで小人達は思い切って正面切って人間達に助力を申し出ました。
この申し出は、人間達をたいそう喜ばしました。小人達は、人間達の笑顔に満足したのですが・・・・・・
「こんな進行で納期に間に合うと思ってるのか」
「コーディングもまともに出来ないのか」
「仕様にはないけどさ、ヘルプ画面のマスコットをアニメーションで動かしてよ、で、ついでに喋らせて。タダで」
人間達の要求には限りがなく、小人達は皆憔悴しきった為、女神様のご加護を与えるどころではなかったということです。
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IT企業と妖精さん part3
あるところにあるIT企業に、女神様の命を受けた小人達がまたまたやってきました。
IT企業に勤める人達の変わらないどころか、更に悪化した激務ぶりに小人達は嘆息し、またまた決心しました。
「私達の力で今度こそ何とかしてあげ・・・・・・られたらいいな・・・・・・」
今回も正面突破でしたが、前回とはIT企業側の経営者が変わっていることに小人達は気がつきませんでした。
ただ、今回は最初から激務を予想していたので、小人達は、夜食、着替え、寝袋等々一式持ち込んでの仕事入りでしたが・・・・・・
「死ぬまで働いてこそ、本当に働いたと言うことなのです」
「役に立てたと心から思えたら、お金なんか欲しいと思えなくなるのです、それが本物の仕事というものなのです」
「ここでの仕事には、法律なんか意味がないんですよ、というより、私(経営者)が法律なんです。私の言うことだけ聞いていればいいんです」
「ここでの仕事は修行です、だから給料なんか貰えるなんて思ってはいけませんよ」
小人達が何度も訪れたIT企業は、いつのまにかブラック経営者に乗っ取られていました。
そのあまりのブラック環境に憔悴し、絶望した小人達は、呪いの言葉を吐きながら立ち去ったそうです。
おかげで、IT企業は今日も呪われたままなのでした。
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