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13号のインデックス

13号、あらためてインデックスを見ると・・・・・・

完結篇では、見出しに各話の台詞の一部を抜き出しているのですが、圧倒的にマリの台詞が多い件ww
本当に、マリというキャラクターには話を転がす上で助けられたなぁ。
マリ主役の番外編なんか作ったら、作者的にサチ主役の本編よりノリノリになってしまいそうな気がするww
何か表に出ない事件があって、それをマリとひずる(時々和也w)だけでサチの知らないうちに解決するような話とか・・・・・・

ところでワケあって、ネットワークオーディオプレイヤーがもう一台欲しい。
これまたワケあって小型の単品がいいのだが、この二機種しかねえ・・・

東和電子(Olasonic)NANOCOMPO NANO-NP1

DENON ネットワークプレイヤー DNP-F109

これをPCに接続しているTEACのUSB DACアンプに繋げようかなと言う企みです。
いま、PCの音出しは、前述のアンプにUSBで出力してアナログ信号に変換→スピーカー(オーディオのサブに使用していたTeac製)でならすという構成にしているのですが、いままでのPC用小型SPでは出せなかった音が出ているので、動画配信を鑑賞していてもいままでにない音の発見があったりして楽しい。
Teacに限らず、USB DAC内蔵アンプを介して音出しするのはお薦め出来るPCの魅力アップ手段ですよ。OlasonicやSonyあたりが一番間違いないのでしょうが、ちと高い(私的に)でも、Toppingあたりのものであれば、一万円台でDAC内蔵アンプが入手出来ますよ。

ヒート!!!!

最後は、これですよ、これなんですよ!!

ということで、13号ちゃんプロジェクト

13号プロジェクト本編ストーリー完結なり。

しかし、13号プロジェクトは終わらない!!

本編のストーリー、13号=緑川サチの物語は終わりましたが、まだ一条美咲の物語はあるし、番外編だってあるかもしれない。
続編についてはいまは「ある」とは言えません。限りなく「ない」に近いことは確かですが・・・・・・
ただ、もし続編に手をつけることがあるとしたら、多分村雨ミライと神崎和馬の物語にはならない気もします。個人的には、光明寺マリの娘の物語にしたかったり・・・・・・
光明寺マリと言えば、13号の物語が三部作になってしまったのは、彼女とケルビムさんのせいというか功績というべきでしょう。
この二人の登場を決めたことで、一気に構想がふくれあがったのですから。

完結まで時間がかかりましたが、その間にもウェブの景色は大きく変わりました。
いまはもう創作系の方々の多くは、「小説家になろう」の方に移っているのかな?
こちらの方には、試験的に短編をいくつか(サイト掲載済)あげていますが、今後どうするかは自分でもまだ決めていません。
私は小心者な上にオールドタイプなので、運営権をまるっと他人に渡すのにリスクを感じるんですよね。
もし、あちらのアカウントを活用するにしても、自サイトとのダブル連載になるかとは思いますがーー


次回作は、「蒼天のアイオン」という物語に手をつけることになると思います。
こちらは、思いっきりスペースオペラ、お姫様達と英雄達の冒険活劇に出来たらいいなと思っています。

苦闘中

なかなかすすまんのう~
これもブランクのせいかいのう~

いや、13号いい加減に本編には決着をつけようとしてるのですが・・・・・・
あと2エピソードで終わるのだが、これがなかなか。
現在全工程の五割ほど完了。
ちなみにケルビムさんとの最終決戦のパートは脱稿済み。
現在、ラストエピソードにとりかかっているところ。

これらをHTML化し、アップする迄の工程を今度の日曜までは仕上げたいのだが、さてうまく行くか否か。
一応、最後の部分は当初の脳内設計図通りになっている筈だが。

13号更新、第三部第19話アップ

13号ちゃんプロジェクト

13号ちゃんプロジェクト更新。

第19話「Lightning」

光明寺マリ=ゼロ 対 村上さくら=ネオ、決着。
成層圏での死闘は、ひとつの対立軸に結末をもたらし、その死闘の最中、13号=緑川サチは命の歴史を知る。
ここに、ケルビムの真の目的があらわになるが、緑川サチと立花和也の運命の行方はいまだ混沌の中。

とちょっと、格好をつけた案内文になりました。
とりあえず、これにて本編でのマリ=ゼロの出番はおしまい。
いよいよ、物語は最終局面にさしかかります。

しかし、退場させておいてこんなことを言うのも何だが、書いている側からすると、サチよりもマリの方が色々と書く楽しみみたいなものがあるという(笑)
主人公さん、ごめんなさい。

13号ちゃんプロジェクト復活!?

13号ちゃんプロジェクト
13号ちゃんプロジェクト久々の更新です。本当に久々・・・・・・

第3部「Legend,named 13」第18話「Memory」

思えば、年末のアレ以来、すっかり書けない体になっていたのですが、いや短編やショートなどには手を出していましたが、どういうわけか連載に手を出す気になれず・・・・・・
我ながら、能なしの分際で、スランプだけは一人前という(笑)

あと、ささやかながら、こういうのも

【俳句】2012年6月
恐ろしく短い奴で申し訳ない(^^;)

とりあえず、わが人生に悔いなし?
アイオンも始めてしまいましたが、13号はまだまだ加速中!!

更新したです

13号ちゃんプロジェクト
13号ちゃんプロジェクト完結篇「legend , named 13」第17話「Versus」アップしました。

ラスボス戦に向けて、また一歩前進。
終わりへとお話を導く義務感と終わりを名残惜しむ気持ちが相半ば……

ところで、見出しページの各話タイトル下には、説明文の代わりに本文中の登場人物の台詞を入れていますが、肝心の主人公さんの台詞が非常に少ないことに気づいた作者です(笑)
かわりに、マリの台詞がやたらと多いなぁと(汗)
基本的に、メインよりもサブのヒロインさんの方が「動」なので仕方ないといえば仕方ないのですが・・・

結局、更新

13号ちゃんプロジェクト
13号ちゃんプロジェクト完結篇「legend , named 13」
第16話「Valkyrie」アップ。

色々と前回エントリで言っていたが、結局更新(爆)
今回は、色々と次のバトルへの布石作りとともに、ペンドラゴンさん陰の主役(?)
彼が手配する兵器群のセレクトは、はっきり言って作者の趣味。そして、主力戦闘機がタイガーシャークなのは、私が「エリア88」の愛読者だったから(爆)

他の部分では・・・
秋月志乃が静かに動き出しますですよ。
さらに・・・最近、ケルビムさんの影が薄くなってしまっているような(汗)
ついでに言えば、最終的に「食べ物」の話になってしまうのは仕様です。

話は全く変わるが、「神のみぞ知るセカイ」って主題歌は良いですな♪

パールバディ篇決着

13号ちゃんプロジェクト
13号ちゃんプロジェクト、完結篇「Legend , named 13」更新
第15話「Daemon」アップしました。

これにて中ボスとでもいうべきポジションのパールバディさんとの決戦、終わり。

「comming soon」の文字がウソにならずに済みましたが・・・

その代償か、眼鏡が壊れたorz

出来ているところまで更新

13号ちゃんプロジェクト
決着をつけるまで・・・と思ったが、とりあえず出来ているところまでアップ。

13号ちゃんプロジェクト本篇完結篇第14話「Apolo」アップ致しました。
とりあえず、ナタクさん、いいとこどりww

小娘プロジェクト(笑)その壱

うむ・・・こんな感じだろうか?

13号ちゃんプロジェクト内小娘プロジェクト 第二章「夏」

その出だし。
いま(2011/08/13)病院で資料がないのが痛いが、本アップの際には数学の例題のひとつくらい付けておきたい。

環境的に主力PCが触れないため、HTML化が面倒なこと、FTPツールが使えないこと
色々問題があるため、大訂正前提での下書きしかできない。
というか、それも実は結構面倒(爆)

例の怪談orホラー話、肝心の第13話、まだ思いつかないしorz

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 自然数って何だろう?
 整数って何?
 任意の数って、どうして「n」なの?


 そんな疑問が頭の中でぐるぐる回ります。
 「ほ~ら、ちゃんと集中しないと!」
 ぐるぐる回るあたしの頭をぐっと押さえつけて、机の上の参考書に無理矢理目を向かわせるのは、近所のお兄ちゃんで立花和也さんと言います。
 「ちゃんと集中すれば分る筈なんだから。夏休み明けからは学校に通うんだろう?」
 うん、お兄ちゃんはあたしの為に夏休みの間、うちに勉強を教えに来てくれているんだから……それは分っている、分っているんだよ……でもね……
 (ぬしが阿呆なばかりに、和也殿も苦労が絶えぬことよの……ほれ、そこの値は「2n-1」じゃ、さっさと埋めぬか)
 どうして、あたし、「鬼姫」にまで文句言われないといけないかな……
 「あら、和也君、本当、ありがとう。おかげで助かるわ」
 あたしが悶々としていると、部屋のドアが開き、お菓子と冷たいお茶を持ってママが入ってきました。
 「いえ。俺に手伝えることってこれくらいですから……」とは和也兄ちゃん。
 「で、どうなの?和也君」と熱を帯びた声で詰め寄るママ。「美咲、何とかなりそう?」
 「何とか……という意味で言えば、ギリギリ……でも、俺だってプロの家庭教師とかじゃないし、課題のレポートの仕上げを手伝っているだけなんですけど……」
 ママの熱心さに対して、和也兄ちゃんは困った様子です。
 (一番困ったことなのは、ぬしの阿呆さなんじゃがな)
 どさくさにまぎれて変なことを言わないでよ、鬼姫。
 「まぁ、今回のお話、ありがたいお話なんだけど、美咲ってあたしの血を引いているから、あまり出来がいいとも思えないし……」
 (それ見たことか、母上は、良く分っておられるわ!)
 鬼姫、それはママにも失礼だとは思わない?
 今回の話とママが言うのは、あたしの転入のことです。
 お医者様はハッキリそうだとは言わなかったけれど、「奇跡」的に回復したあたしは、梅雨明けの時期に退院。いまは自宅療養ということになっています。
 それでも先々の問題として、「通学」のことは考えなくてはいけないのですが、幸いにしてと言えばいいのでしょうか。パパが仕事上の知り合いの方から、隣町にある中高一貫校の私学へ転入する話を紹介されました。
 あたしは、別に公立でも私立でもいいのですが、パパとママは、長く病気で休んでいたあたしには私学の方がいいのではないかと気を使ってくれています……お金がかかるのに……
 ただ、「転入」の条件として、夏休み中に一般生徒の抱えている宿題にプラスして、学校側の用意した問題集を全て解いて提出すること。
 その問題に対して、力を貸してくれたのが和也お兄ちゃんだったということです。
 パパもママも「近所に勉強のできる子がいて良かった」と言っていますが、あたしはそれが和也お兄ちゃんだったことが嬉しいです。
 (ふむ、小娘が舞い上がりおって……そんなことより、問題集とやらを1ページくらい進めぬか。和也殿に呆れられるだけであろうに)
 鬼姫、小娘って、それ自分のことでもあるんだからね……
 ところで、この「鬼姫」……早い話が、もうひとりの「あたし」です。


 あの誰にも言えない秘密の夜、
 あたしがケルビムさんという人に出会った夜、あたしの体には何か重大な変化があったようです。「鬼姫」はその変化の副産物として、あたしの心の中に生まれたもう一人のあたし。
 あたしにはいまだに納得が行きませんが、そういうことらしいです。
 鬼姫本人に言わせると……
 そして、鬼姫のことはあの夜のこと以上に秘密です。
 特にあの「高山」という人には……


 あの夜のことがなかったら、あたしはいまこうして和也兄ちゃんに勉強を教えてもらえているのかどうか分らないことを考えると、鬼姫がいると言っても、今の方がずっといい。あたしにはそう思えます。
 何より、パパもママも卓巳もいままでに比べると安心してくれているし。
 ただ……


 (阿呆めが、ぼんやりするでないわ。早く今日の課題を終わらせて、和也殿と母上を安心させよ。全く、汝が妾でなければ、取り殺しておるところだぞい)
 口が悪いのと、物騒なことを口走るのと、言い方がいちいち時代めいていることが悩みの種です。
 こんなのがもう一人の「あたし」だなんて、あたしは納得できません。
############

箸休め(笑)

某所チャットでのやりとりで、ふと思いついた「放課後Twinkle」その後の展開(笑)

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手にしているのは漆の器。
箸が挟んでいるのは、漉し餡で染まった白玉。
口に入れた瞬間、漉し餡の上品な甘みと白玉のもちもちとした食感が口の中に広がっていく。
「うん、やっぱり美味しい!」
クラスメイトの神崎ゆかりと対面でテーブルに座す緑川サチは、満面の笑顔を浮かべた。
対象的に、ゆかりは少し怪訝な面持ち。
「ねぇ、サチ」
「何、ゆかりさん?」
「ここって、清崎さんが献立作りに協力したっていうお店よね」
「そうよ」
「だから、お礼にただ券もらったって話よね」
「そう。やっぱり、清崎さんが認めるだけあって、美味しいよね」
「うん、確かに美味しいよ、美味しいんだけど……」
「だけど?」
「あんたと出かけると、いつも何か食べている気がするんだけど……」
「な!?」
心外だと抗議するのはサチ。
「た、たまたまよ、たまたま……」
「たまたまねぇ……あんたの中じゃ、百%でも”たまたま”なんだ。」
むぅ!とサチは不機嫌な面持ちを見せるが、白玉ぜんざいの器が空になるや
「すみません、杏仁パフェ下さい」
と追加オーダー。
「まだ、食うんかい!?」
ちなみに、白玉ぜんざいの前には、抹茶クリームみつ豆を頼んでいたのだった。
白玉ぜんざいの器が下げられると、それとほぼタイミングを同じくして
「僕は今日はところ天にするけれど、美月は何にする?」
「周(あまね)の奢りでしょ?今日は杏仁パフェにする!」
「また、高いのを頼むね」
「悪い?」
「悪くないよ」
小学生らしい男の子と女の子、二人連れが入ってきた。
二人は、地元の子なのだろう。慣れた様子でテーブルに就くと
「杏仁パフェとところ天下さい」
周と呼ばれた少年がオーダーを告げる。
「へー……」
その様子を見ていたゆかりは思わず小さいながらも声を上げてしまう。
「小学生カップルか……かわいらしい♪」
ゆかりの声につられて、サチもその二人を見ていたが
「ねぇ、ゆかりさんと立花君も、あんな感じだった?」
と少し寂しげな声で尋ねた。
「どうかな?そういう感じではなかった……と思うけど?」
ゆかりにすれば、軽く答えた積りだったのだろうが
「そう……」
とサチは小さく呟き、ほんの少し安心したような表情を見せた。
やがて、注文していた杏仁パフェがサチの元に運ばれ、彼女はいま見た二人のことは頭の中から消えていたのだが……
今度は、周の方がサチをじっと見つめていた。その視線にすぐに気づくのが美月。
「ちょっと、何、じっと見ているのよ?」
とがめるような口調で言う美月に
「いや、あのお姉さん、美月と同じものを頼んでいるなって……」
「それだけ?」
「うん、それだけ」
「ふ~ん……まぁ、綺麗な人だよね」
「うん、そうだね」
「やっぱり、見とれていたんだ……」
「いや、違うよ」
「うるっさい!」

・・・・・・すまん、この後の展開は、全く考えていない(爆)

13号ネタ、更新です

とりあえずの更新♪

美咲シークレット

本格スタートです。
サブタイトルは、「Girl , called Banshee」
Banshee = バンシー ですね。
意味が分らない場合は……ぐぐりましょう(コラ

本当は本篇にも手を入れたかったが……

メインヒロインさん
「わたしの話がおざなりにされたのは、この小娘のせいかーーーー!!」

美咲シークレット(仮題)(20110607)

出勤前に少しでも進めておこう

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 病院ロビーで気を失った美咲は、その後連絡を受けてかけつけた担当医と病棟看護師の手によって自室へと戻され、以後は安静を命じられ、部屋で悶々とした日々を過ごすこととなった。
 その間にも定期的な検査は続き、次の投薬治療をいつ始めるかということを美咲が気にし始めた頃
 和也とロビーで出会った日から迎えた最初の日曜日の夕方近くのことだった。
 「美咲、来たぞ!」
 病院には似つかわしくない元気な声とともに、野球のユニフォーム姿の少年が顔をのぞかせた。
 「卓巳!」
 顔を覗かせたのは、美咲の弟、一条卓巳。この春、小学四年生になったばかり、美咲より三つ下の弟である。普段は学校があるので、休みの日だけ両親とともに見舞いにやってくる。
 「何だ、美咲、いいもの食べてるな」
 入ってくるなり、卓巳の視線は美咲の手元に。
 彼女はちょうどカップケーキを食べているところだった。
 「ちょうどいいや、美咲、くれ!」
 「あんたは入ってくるなり……ちょうどいいって、意味が分らない」
 美咲が口を尖らせてそう抗議すると
 「いいじゃないか、くれよ」
 これまた卓巳の方も口を尖らせる。
 「やだ!大体、頼み方というのがあるでしょう?せめてお姉さまと言いな」
 「ううっ……ねぇちゃん、くれ……」
 美咲は、小声ながらそう言う卓巳を少しの間、じっと見つめ
 「いいよ、食べな」
 口元を緩め、手にしていたカップケーキを差し出した。
 「ありがと、ねえちゃん」
 これに卓巳は飛びつき奪い取るようにして、美咲の手からカップケーキを受け取った。この時になって、二人の両親も顔を見せた。
 「パパ、ママ」
 「美咲、遅くなってごめん」
 先に口を開いたのは父親の正樹。地元の資材関連の商社で営業の仕事をしている小肥りの男性で、背はやや低い方。今日は休みの日ということもあり、ほとんどジャージ姿といっていいラフなスタイル。
 「今日は卓巳のところが試合でな」
 「ふ~ん、で、勝ったの?」
 美咲はちらりと卓巳を見つつ聞く。一方、卓巳はその視線を感じとるや、途端に顔をしかめる。
 「それが負けちゃったのよ。惜しいところまで行ったんだけどね」
 そう言いながら入ってきたのは、父の美里。小柄で年齢の割には童顔で通っている。彼女も夫の正樹同様、ラフなスタイルである。
 美里から答えを聞くまでもなく、美咲には試合の結果は分っていた。
 試合に勝っていたなら、弟の卓巳は間違いなく、まずそのことを美咲に言う筈だからだ。その意味では、美咲にとって卓巳という弟は「分りやすい」
 「あら、卓巳、あんたいいもの食べてるのね」
 美里が目ざとく卓巳のカップケーキに気づくと
 「美咲にもらった」
 と卓巳。
 「お姉ちゃんだろ?」
 卓巳の返答に、正樹が顔をしかめるが、ふと怪訝な顔になり
 「あれ、今日、売店は休みだろう?どうしたんだ、美咲」
 と尋ねる。
 「和也兄ちゃんにもらったの。今日、おばさんがお見舞いに来て」
 「和也兄ちゃんって、立花さんところの?」とこれは美里。
 「うん」
 「そういえば、和也君、事件に巻き込まれたとか言っていたな」
 「物騒な話よね、こんな田舎で……。あとで立花さんのところにお礼を言わないと。和也君のところにも顔を出しておきましょうよ」
 大人二人は神妙な顔を見せる。それを見て、美咲はもう少し事件のことを和也に聞けば良かったとも思った。
 「立花の兄ちゃん、この間、公園で見たぞ」
 三人の会話に、カップケーキをあっという間に食べ終えた卓巳が割って入る。
 「ケーキ屋の姉ちゃんといちゃいちゃしてた」
 「え?」と驚く美咲。
 「ケーキ屋の人って?」
 「商店街のケーキ屋だよ」
 その店のことなら、美咲も地元のことなので知っていた。彼女の家は、駅前の通りからは離れていることもあって、中に入ったことはないが……
 「ケーキ屋さんの女の人?」
 口に出しつつ、美咲はそれが例の「ミドリカワさん」なのだろうかと思った。
 「卓巳、その人、どんな人だった?」
 「う~ん……」
 聞かれた卓巳は考えつつ「巨乳じゃなかった」と。
 「あんた、何言ってんの!?」
 卓巳の発言に、美里と美咲の二人が声をあげた。
 「本当、変なところだけませているんだから……」
 「ははは……」
 母の美里がそう言うのに、父の正樹は乾いた笑い。
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タイトル未定(20110601)

さて、続きですよと。
本編とのリンク部分をどこまで入れこむのか?も、考えどころではありますな。

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 美咲の中にざわざわとした感情が湧いてきた。
 自分でも説明不能な感情……
 どうしてだろう?女の人といっても、ゆかりさんと和也兄ちゃんが仲良く話しているのを見ても全然平気なのに……
 「うん、それで構わないさ。いまこの町で俺達がこうして普通に話が出来ているということは……」
 「そうか!」
 和也がここまで話した途端、ゆかりの表情が何か閃いたように明るくなった。
 「緑川さん……やってくれたんだね。この町を守ってくれたんだね。」
 「うん。」
 和也も明るくうなずきつつ、手にした新聞を片手で苦労しつつ広げ、その中の地方欄にあるある記事の見出しを指さして見せた。
 顔を近づけて記事をまじまじと見つめるゆかりにつられて、美咲もその記事をじっくりと見てみると


 F市沖合にて、謎の発光現象の目撃者多数


 という見出しがまず目に入る。
 美咲にはそうした事件もあったのかという程度の記事にすぎなかったが
 「沖合って……海での事件って……じゃあ、緑川さん……」
 ゆかりにとっては、特別な意味をもつ記事だったらしい。その顔に驚きと喜びの感情が浮かび上がる。
 「ああ、いまこうして俺達が平和にしていられること……緑川がやってくれたんだよ。シスターだっけ?そいつ相手に」
 “シスター”、その名を耳にした途端、美咲はチクリとした頭痛に近い感覚にとらわれた。和也とゆかりの話している内容が理解できないというのに。
 「あとは、緑川が無事でいてくれたなら……」
 「うん、言うことないよね。だって、わたし達にしたら、本当に命の恩人じゃない?」
 「ああ、でもそんなこと関係なく、緑川が無事でいてくれたなら、俺はそれだけで嬉しいよ」
 「そうだね……いや、違う!約束したもん!」
 しんみりとした口調になりかけたゆかりが、不自然に声のトーンをあげた。
 「帰ってくるって、約束したんだから!」
 「そうだな」
 「帰ってきたら……うん、あの子のこと、いじり倒してやる!」
 「何だ、そりゃ」
 苦笑する和也にお構いなしに、ゆかりの鼻息は荒い。
 「折角、奇麗な顔をしているんだから、ちゃんとした格好させて、男どもを驚かせてやる。そのうえで、男どもは近づけさせないの。カズ、あんたも例外じゃないからね」
 「何だよ、それは」
 「だから、緑川さんのことはあたしに任せてなさいってこと」
 「分ったよ」
 苦笑しつつも、今までに見たことのない優しい目を見せる和也を見て、美咲はいままで感じたことのないチクリとした痛みを胸に感じていた。
 ミドリカワさん?キレイなカオ?奇麗な人、奇麗な女の人なの?
 「おぼこいことよの。わらしが一丁前に焼きもちなど焼くのかえ?」
 和也達の言葉を胸の中で反芻する美咲の耳元に囁きかけてくる声があった。それは聞いたことのない古風な話し方をする女の声。
 「哀れよな、不憫よな……」
 慌てて周囲を見回す美咲だったが、声の主らしい女性の姿はどこにも見つけることが出来なかった。しかし……
 「その女が憎いかえ?憎いのならば、そう望むがよい。されば、わらわがいつでもその女、くびり殺してやろうぞえ」
 声は依然として聞こえてくる。
 耐えかねた美咲は、自らの耳を塞ぎ……
 気がついた時には、自分の体を支えてくれる和也の姿と青ざめたゆかりの表情がその視界を占めていた。
##############

タイトル未定(20110529)

本日は、ちと離れたところの某所にて某氏に会う予定。
ゆえに、「今週のオーズ」のアップは遅くなるです。

その代わりと言うわけではないですが、美咲プロジェクト、すこしだけ前進

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 病棟に戻ろうとして、再び売店の前を通りかかった美咲の視界にその人物の姿が飛び込んできた。
 「和也兄ちゃん?」
 呟く美咲の声に、その人物は素早く反応。
 「美咲か?」
 美咲が「和也兄ちゃん」と呼んだ人物、それは美咲よりも年上の少年。まだ中学入りたてで体も小さく、幼さの消えない美咲に比べれば、体格もしっかりとしたその少年は、おそらく高校生くらいにはなっているのだろう。
 「和也兄ちゃん、どうしてここに?」
 言いつつ、美咲は思い出していた。
 いま「和也兄ちゃん」と呼んだ少年、彼もまたF市立高校、新聞でテロ事件の発生を伝えられた高校の生徒だということを。
 そして、この和也という少年、立花和也というのだが、美咲の家のすぐ近所に住む少年であり、年が離れているせいもあって美咲と特に親しいわけでもないが、親同士が仲のいいこともあり、会えば普通に会話するくらいの間柄ではあった。
 「美咲……そうか、お前もこの病院に入院していたんだったな」
 美咲の顔を見て少し驚いた表情を見せた和也。その手にはいましがた買ったばかりの新聞が握られていた。
 「和也兄ちゃん、その腕……」
 しかし、美咲の眼は新聞を握っていない側の手、和也の左腕を凝視する。
 「どうしたの?」
 彼の左腕は真新しい補助ベルト、骨折時などに腕の動きを固定するベルトでつり下げられていた。
 「ああ、これか?ちょっとな……大げさなんだよ。怪我したのは肩の方なんだけどな」
 答えつつ、和也は苦笑。
 「和也兄ちゃん、ひょっとしてあの事件の……」
 「事件……そうか、美咲も知っているのか?まぁ、新聞にも載っていたしな。いや、本当に大したことないんだ」
 「でも、怪我したんでしょう?」
 笑いながら言う和也ではあるが、美咲は気になって仕方ない。
 「いや、念のためというか……周りが大げさすぎるんだよ」
 心配そうな顔つきの美咲になおもなだめるような口調で話す和也、その和也の名前を呼ぶ声がした。
 「カズ!」
 やや小走り気味に駆けてくるのは、ジーンズ姿の少女。年齢的には和也と同じくらいだろう。
 「わたし、検査も済んだし、お母さんも迎えに来たから帰るね。別に怪我もしていないし……って、この子は?」
 美咲を見て首をかしげる少女であったが、美咲の側は彼女のことを知っていた。
 「そうか、ゆかり、良かったな。あ、この子は美咲、一条美咲、近所の子だよ。例の事件とは関係ないが、前からこの病院に入院していたんだ。美咲、こっちはゆかり、憶えていないかな?」
 「憶えています。神崎ゆかりさんでしょ。久しぶりです。一条美咲です」
 「あ、ごめん」美咲が自分を憶えていたことに、ゆかりは気まずそうな顔を見せた。「そうか、美咲ちゃんか。長く入院しているの?」
 応じるゆかりの視線は、美咲の頭部に。
 美咲は慌てて自分の頭に手を伸ばす。大丈夫、今日はちゃんと忘れずに帽子をかぶっている。
 その美咲の動きや「態度に、和也もゆかりも気づかないふり。
 美咲にすれば、そうした「やさしさ」が逆に気を重くする。
 「でも美咲ちゃん、よく憶えていてくれたよね。カズ、よかったじゃん。これで入院中も退屈しないで済むし」
 「どういう意味だよ。あ、でもお前退院するなら、見ておいてくれないか?」
 「何を?」
 「緑川だよ」
 「緑川さんのこと?店の場所なら知っているけど……」
 ミドリカワ?さんづけをするということは、女の人?
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あの主人公さんを登場させるかどうかも、まだ思案中

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