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電子書籍がきっかけで私の中で再評価

割と最近のこと

利用している紀伊国屋のkinoppyで長谷川裕一「マップス」の全巻セットがあったので一気にDLして、久しぶりに通しで読んでみた。

・・・ハマッタww

いや、面白いです。
何が凄いって、ストーリー構成が凄い。
めちゃめちゃ風呂敷広げまくりながら、ちゃんと畳んでいるんだもの。

で、その後、「ダイソード」「炎伝」「クロノアイズ」「クロスボーンガンダムゴースト」と続けて電子書籍で読みました。
風呂敷広げまくり→ちゃんと畳む、というのは、この作者様、とにかく一貫しているんですね。
ストーリーテラーとしての能力が半端ないです。

マップスとクロスボーンに関しては、以前通しで読んだことあるのですが、改めて読むとその能力がひしひしと分かる。
特にマップスに至っては、まさにワイドスクリーンバロック。
で、ついついマップスのこういうのをアマゾンさんに頼んじゃいましたw

トリビュート作品集というべきでしょうか。
個人的には、小川一水か冲方丁か野尻抱介あたりのマップスが読みたいw
まだ読んでおりませんので、読了して気が向いたら感想をどこかであげます。

マップス、ニコではありますが、こういうのがあります。
アニメ版、主題歌の作詞は作者様ご自身とのことだが、それだけに作品世界を見事に反映した神曲でした。本編内容は・・・コメント欄でお察し下さい。

長谷川裕一のオリジナル作品は基本的に長いのですが(作家としては長編型だと思う)、あえてお勧めするのは「轟世剣ダイ・ソード」
電子版では全4巻と長谷川作品の中では短い方ですが、エッセンスはぎっしり。
この方って、ご本人には失礼ながらもジャンプ、マガジンなどのビッグメジャーでの活躍こそないものの、SFストーリーテラーとしてのクールさと少年漫画ならでの「熱さ」を併せ持っているんですよね。
で、その熱さの根っこというのは、「人が人に、命が命に、してはならないことをする」ことに対する憤りだと思うのですよ。
それがことに顕著になるのが、比較的近作にあたる「機動戦士クロスボーンガンダムゴースト」3~4巻にて、主人公フォントと後に愛機となるファントムがザンスカール帝国(Vガンダムの敵勢力)が無関係な幼い子供たちをギロチンにかける暴挙に立ち向かうシーン。

怯える子供達のギロチンの順番を
「”どれ”でもいいからさっさとやってしまえ」
と言ってのけ、泣き叫ぶ小さな女の子を抱えあげるザンスカール兵
いざギロチンとなった時、怯える男の子に
「こいつ小便ちびってやがるぜ」と笑いものにする、この一連の容赦のない悪の描写
それに対するフォントの台詞
「善だの悪だの問う前に人が…人に、こんなことをしていいわけがないんだ!」
そして、ビームの炎を纏い咆哮をあげながら起動する未完成MSファントム

このあたりは、長谷川節の真骨頂であり、少年漫画のエッセンスが詰まってました。

絵柄的に好き嫌いがはっきり分かれる作家さんだとはよく言われます。
実を言うと、私も抵抗がないだけで、好きな画風とは言いがたいところがあるが、そのストーリーテラーの部分と萌えならぬ”燃え”の描写が再び気になり始めた作家さんです。

ところでゴーストの主人公=フォントは工学系のオタクということで本家の主人公達の中ではアムロが一番近いタイプですが、フォントの場合はニュータイプではないということ ← 前作主人公のトピアが明言
ゴーストといえば、こういうのを見つけました。

久しぶりにマップス読んだ

iPadで登録しているKinoppy(紀伊國屋書店の電子書籍アプリ)を覗いてみたら、コミックの全巻特価セールしていたので、マップスの全巻セットをDLした。
いや、懐かしいww

改めて観ると、発表当時だとあのリープシリーズのデザインというのは衝撃的だっただろうなぁ。
そして、全巻通して読むと、そのストーリー構成のスケール感と巧みさに舌を巻く。
いや、ジャンル問わず、これだけ綺麗に風呂敷を広げまくってかつ綺麗に畳んだお話ってなかなかお目にかかれないですよ。
スケール感ありすぎて、こりゃまともには映像化は無理だなと。
でも、調べるとアニメ化されたことあるのね。OVAで(未見)
OVAじゃ無理だろ、OVAでは・・・・・・
まともにアニメ化なんてしようものなら、全100話くらいは必要だぞ。そうかってのドラゴンボールやいまならワンピースなみの制作体勢が必要になる筈。せめてニチアサ枠くらいの本気度は・・・・・・
ただ、リプミラはやたら裸になるから、夕方枠や日曜午前枠は無理だな(爆)
じゃあ、リプミラの露出を抑えて・・・・・・ダメだ、そんなのマッパ・・・・・・じゃなかった、マップスじゃない。脱いでこそのマップスだろうが。

よく思うのだが、長谷川裕一と椎名高志のストーリー構成能力は、もっともっと高く評価されていい筈。

「甘々と稲妻」感想

最近気に入っているコミックがありまして・・・

雨隠ギドの「甘々と稲妻」です。

タイトルの意味は不明です(笑)

基本的に登場人物に悪い奴はなし。主人公格は

高校教師でシングルパパの犬塚公平
犬塚先生の一人娘にして愛妻の忘れ形見である犬塚つむぎ
犬塚先生が副担任を務める一年A組の生徒、飯田小鳥

の三人。
途中経過はストーリーのネタバレにもなるので省きますが、ひょんなことから料理研究家である小鳥の母の店「恵」で一緒に夕食を作り食べる仲になる三人。ちなみに現段階(コミック二巻)では恋愛関係はなし。
で、このコミックの何がいいかというと、とにかくご飯がおいしそうなこと。
それも、素材が、とか、技巧が、という話ではない。
皆で下手くそながらもわいわい作って一緒に笑いながら食べるご飯がおいしそうでたまらない。
ああ、食事って本当は楽しいものなんだよな、と再認識させてくれる。
誰かと食べるご飯は宝物ですよ、本当に。
出てくる料理も、最初はただの白米(といってもいわゆる土鍋ご飯だけど)から始まって、ハンバーグ、グラタン、唐揚げ、煮物etc
レシピ付きでどこのご家庭でも出せそうなおかずばかり。
そして、私のハートをわしづかみにしたのは、最初の土鍋ご飯を食べる時のつむぎのこの台詞

「おとさん、たべるとこみてて」

この台詞とつむぎのおいしそうに食べるシーンで、ひねくれ者の私のロジック回路崩壊www
いや、理屈じゃないですね、こういうのは。

で、そのシーン

ファイル 1313-1.jpg

以前何かのコミック感想で言いましたが、目は口ほどにものをいいと申しますが、この絵の説得力の前ではどんな文章表現も消し飛びそう、というか表現者としての目で見れば卑怯ww

話は飛びますが、これとか「高杉さん家のおべんとう」とかでも、いまさらながら読んでて思うのは、いわゆるグルメマンガとして「美味しんぼ」はもう過去になってしまったんだなと。
何だか脈絡ないですが・・・もう青筋たてて食について語らなくてもいいよ、大事な誰かと繋がる場としての食事、笑って食べられる食事、そういう食事が本当は大事なんだよという・・・
一応言っておきますが、「美味しんぼ」をdisる気はない。あれはあれで、グルメマンガとして一級品のエポックメイクだったと思っている。

ただひとつ言うのなら、山岡士郎や海原雄山と食事で同席しても、おいしいご飯が食べられるとは思えない(料理としては間違いなく超一級品が出るだろうけどね)

映画感想・・・じゃなくてコミック感想

本日は「Trick 劇場版 ラストステージ」を見てまいりました。

何というか、相変わらず「ねた」が多い映画で、どうしてもそれを追いかけて見てしまいました(笑)
あのラストにしても、古参ファンの間では色々な解釈が飛び交っているんだろうな……

と映画の話題はここまでにして(笑)

実はスクリーンの開場前に書店にてこういうものを発見したので迷わず購入w

「私の川原泉2」
こういうものが出ていたのに気付かないとは何たる不覚。
収録作は、


  • オペラ座の怪人

  • 架空の森

  • 愚者の楽園 - 8月はとぼけている

  • 3月革命

  • ヴァンデミエール - 葡萄月の反動

  • 不思議なマリナー

  • パセリを摘みに

  • 笑う大天使特別編

帯の惹句によると、読者投票二位がトップ掲載の「オペラ座の怪人」だったそうで、収録中一番の人気作ということなのでしょうが、私個人としては収録作品の中では「架空の森」が好きですね。好きなポイントはやはりあのラストシーン。ハッピーエンドだし、ラブストーリーとしても奇麗にまとまっているのに、絵がそれを反映していない(笑)ヒロインは幸せ絶頂の筈なのにどこか納得が行っていない様にも見えるし、逆に「テレ」をあの「皮」で押し隠しているようにも見える。
「不思議なマリナー」も好きですね。何というか、川原泉流性善説な人達のお話で。
ちなみに収録作以外でということなら、迷った挙句「フロイト 1/2」をあげておきます。一位というか、同率一位あまたある中の代表選手として♪

コミック感想ふたつ

3D彼女(那波マオ) ← 電子書籍

これ、たまたまyahooか何かで見て試しにとkinoppyでDLして読んでみました。
ストーリーとしては、ラノベによくあるパターンのアレです。
オタク男子に超絶美少女が惚れるという奴。
ただ、問題はこれがメディア的に少女漫画と言うこと。

果たして女性の視点からそういう関係を描くとどうなるか?
主人公筒井光とと美少女五十嵐色葉の関係はどう描写されるのか?ですが、実際に四巻まで読んだ感触からすると・・・・・・石野さん面白い(笑)

話を戻そう。
筒井光は、確かに身近にいたらキモイかもしれないが(同族嫌悪w)、一応言動に筋は通っているんだな。
五十嵐色葉は、かわいい上にいじましい。ただ、ラノベとは違って、テンプレ的なツンデレやワケの分からない言動のようなものは控えめ。
で、気づいた点を言うと、このお話では、主人公筒井は、不器用で回り道しながらも、色葉への愛情を何かしら形(お菓子作りw)で表している・・・・・・女性視点からすると、やはり何らかの形で表現して欲しいと言うことか?
でも、似たような題材を扱っているのに、ラノベよりも少女漫画の方が処理の仕方が上手なような・・・・・・このあたりは後発組ならではのアドバンスか?

さて、いきなり「石野さん」という名前を出しているが、彼女は筒井の初めての女友達にして、色葉の初めての同性のお友達・・・・・・二人ともどれだけボッチなんだ(ToT)
ただ、人を見る目はない(笑)
結構、ダメ男というか、見た目だけで変な男をつかみそうなんだな・・・・・・

見た目といえば、このお話、筒井のキャラをたてるためか、読者層のリア充への怨念に配慮してか(笑)、リア充男にクズしかいない(爆)
実際には、リア充の方がいわゆる「イイヤツ」が多いんじゃないかと思うんだけどな・・・・・・
何で出てくるリア充男、やたらと暴力的な男が多いんだろ?

ツヅキくんと犬部のこと  衿沢世衣子(漫画) , 片野ゆか(原作)

元ネタはこれですね。

北里しっぽの会

漫画では犬ですが、実際には犬以外も対象にしているようですね。
いわゆる里親ボランティアという解釈でいいのでしょうか?
この種の活動、私の地元や福岡でも活発に行われていますが、私も一人暮らしでなければ何らかの形で協力したいところだ。

お話は、一端大学を卒業したものの、一念発起して獣医師を目指して大学に再入学したツヅキくんの犬部での奮闘ぶりを扱ったもの。
生き物相手というのは大変です。実際に犬を飼ったことのある経験からすると、一匹だけでも大変なのに・・・・・・お金の面だけで考えても本当に大変ですよ。
実際、モデルになったしっぽの会では資金繰りはどうしているんだろ?

決して派手ではないが、じわじわくる感動系のお話。
犬好きな人は勿論、ぬこ派な方にもご一読をお薦めします。

コミック感想ふたつ

永遠の0(原作:百田 尚樹, 作画:須本 壮一)

原作小説に比べれば、いささか中をはしょった部分は見受けられる。
また、小説には登場しない愛媛の女子大生「海波」が出てきますが、このあたりの萌えキャラ(笑)はコミック版ならではのサービスか。
細かい部分では、宮部久蔵と松乃の夫婦の容貌と主人公の健太郎、慶子の姉弟の容姿が似通っていたところは芸が細かいなと思った(単なる絵柄の問題かもしれないがw)
このお話の肝の部分に当たる戦友達を尋ねて回る旅とその会談の描写は、どうしても駆け足気味なところは否めない。それでも重要な部分はキチンと押さえていたとは思う。この辺りの描写の取捨選択に関して、作画担当の方は苦労しただろうなと思う。

私的なハイライトのひとつは、やはり原作小説でもあった新聞記者高山と元特攻要員の武田との討論。
絵にしてみると、高山のうざさが目に付くな。
というより、小説の感想でも述べたのだが、高山というキャラクターは、我々現代に生きる者達の「傲慢さ」を代表したキャラクターなのだろうと思う。しかし、特攻に関わった人に対して「お前達はテロリストだったんだ」などと言える無神経な人間は・・・・・・本当にいそうだから困る。武田達特攻に関わった者達を「狂信者」というなら、高山は戦後、いや戦後型民主主義の「狂信者」というべきか。ただ、気をつけなくてはいけないのは、本人が狂信者でなくとも、時代の同調圧力というものは、個人に「狂信者的言動」を強いることがままあるのだろうということ。

ところでこれ映画になるそうで、一部キャストが発表されている。これは私個人の埒のない戯言だが、宮部久蔵と佐伯健太郎、宮部松乃と佐伯慶子、はそれぞれ一人二役でも良かったんじゃないか?


終戦のローレライ(原作:福井 晴敏 作画:虎哉 孝征)←電子書籍

原作小説はかなり前に読んでいました。
で、「永遠の0」を読んだ勢いで、映画を見直し、コミック版をDL。
元の小説はかなり長大で、文庫本にして全4巻。
コミック版は全5巻です。

「永遠の0」と比べれば、パウラという少女、そしてローレライシステムというファンタジー的要素があるため、いわゆる「戦記もの」という扱いをするにも「永遠の0」と同系統にするにもためらわれる物語だ。
しかし、共通している要素がある。
それは、ローレライにおいては、戦後篇とでもいうべき終章部分。
終戦~平成に到る物語の中で語られる「生き残ってしまった」者達の苦悩である。
うろ覚えで申し訳ないが、「学者になるほどの頭もなく、政治家になる器もない。世の中を変えることも出来ない。そんな自分が生かされている。こんな自分の為に、皆は死んだのか?」そんな苦悩を抱えながら生き続けながらも、パウラとともに生き、家族を得、帰るべき家を手に入れた折笠行人。その姿は、私に「考え続けるしかない、問い続けるしかない」命題、答えのない命題を突きつけ続けてくれる。かつてローレライで感じたその命題の重さは、「永遠の0」にも感じることが出来た。
私達は、その命題から逃れることは出来ないし、逃れてはならないのだろう。

物語としてのローレライの醍醐味は、勿論映画でもウリとなっている「海戦シーン」だし、パウラとフリッツ(映画には未登場)、折笠達を主軸とした人間模様だろう。しかし、一方でこのパウラと折笠の戦後の物語こそが私にとってはローレライの醍醐味だったりする。

「永遠の0」において宮部久蔵の戦友達が、健太郎と慶子に語ったように、パウラがやよい達に自分達の物語を語る日はあったのだろうか?
個人的にはあったことを願わずにはいられない。

マナへの依存心は異常

大貝第一中学の生徒達は、マナ(キュアハート)に頼りすぎだな

ばらかもん 7巻 (ヨシノサツキ)

長崎の福江島を舞台にしたほのぼの島ライフコミックの第七巻。
この巻では、ヒロシがさらに「普通」になり、学習発表会でのなるにホロリとさせられます。
ことにヒロシに関しては、この年頃の少年少女なら誰でもぶつかる「将来のビジョン」に悩まされると。
結果として、「料理人」を目指すことになるのだが・・・・・・就職希望先が北九州って、まさかうちの近くじゃないだろうな?←落ち着け、フィクションだ。


ハヤチネ 1巻 2巻 (福盛田藍子)

岩手県大迫を舞台にしたカントリーライフドラマ。
ハヤチネとは早池峰山のこと。
先述の「ばらかもん」と地方を舞台にしたコミックという点で重なるが、こちらの方がその土地ならではの風土色を色濃く出している感じ。民俗学など、東北の文化に興味のある人を引きつけるポイントは持っている。
その意味では、「生活」そのものを題材にしている「ばらかもん」とは微妙に差別化は出来ているかな?と。あと、地元(岩手県)とのタイアップは実現しやすいだろうな(笑)イギリス海岸とか朝市とかの観光資源も取り扱っているし。
ただ、リリアンや誠司を始めとして登場する子供達が「ばらかもん」に出てくるなる達に比べると「出来すぎている」という印象はある。

オールスターNS2を見に行く度胸が僕にはありません

コミック感想二篇とエクストラ

ミスミソウ 上・下(押切蓮介)

ひたすら「痛い」物語。
冬の寒村。
閉鎖された「寒い」世界は、人を狂気に駆り立てるのか?
ホラー映画の名作「シャイニング」を思い出させるシチュエーション。
「シャイニング」において狂気に蝕まれるのは、主人公一家であるが、これは中学校という「世界」
子供達の世界は、決して楽園などではないし、歯車の狂いは容易に人々を非道な行いに走らせる。
それが「子供」という自制の効かない年代だけが支配する世界ならなおのこと。
とにかく、救いのないお話。
まともでは生きていけない世界。
もうやめてくれ!!と叫びたくなるほど、描写は苛烈。
決して、万人向けではないが、読んだら暫く引きずるほどのインパクトを読者に残す傑作コミックです。


よつばと 12巻(あずまきよひこ)

とら可愛い、みうらママ美人、やんだ実はイイヤツ!!
相変わらず特別なギャグがあるわけでもないのに、ついつい顔がほころんでくるいつものよつば世界。
子供グループと大人グループの距離感が秀逸。
しかし、これは同時に「痛い」お話だ。
どこが?というと、この巻の最終ページの最後の一コマ。
あのシーンを見ると、「自分」が一体「何」を失ったのかを嫌と言うほど思い知らされてしまう。

さて、エクストラの部分。
以前の小説感想エントリであげた「濱田金吾」だが、youtubeで検索していたらこんなものを見つけました。
まぁ、確かに曲は「濱田金吾」のものではあるが(笑)

凄すぎるんですが(笑)
話は濱田金吾から離れるが、ガンダムXのBGM「あなたに力を」は名曲だな。

「ひだまりポカポカ、テラワロスw」(キュアピース)

感想まとめその二

コミックス二篇

成恵の世界 13巻(丸川トモヒロ)

13年目にして迎えるフィナーレ。
読書メーターにも書いたのだが、このお話の完結は確実にSFジュブナイルというジャンルにおいてひとつの区切りだと思う。
とにかく作者様に対しては、よくぞ最後まで書き切ってくれたという他ない。
私はアホなので、続きが出るまでに時間がかかったこともあって、かなり内容を忘れていて、結果として、物語の「仕掛け」にはかなり理解不能なものがあった(爆)
でも、話の落としどころとして、機族三人娘の顛末、地球と銀河連邦との関係の行く末、そして何よりも、主人公成恵と和人のその後には大満足です。
心優しい機械達が見守る地球の未来は、決して悲観するようなものではないと信じたい。


琴浦さん 4巻(えのきづ)←電子書籍

アニメ化も好評な琴浦さん。
この巻では琴浦さんの父親と腹違いの妹、絢香が登場。
よくネットや特に海外の反応を見ると、琴浦さんのお母さんが悪く言われますが・・・・・・
私に言わせれば、母親より父親の方が○ズだぞと。
そう思いつつ読んでいたら、期待に違わぬク○で逆にすがすがしかった(笑)
このお話で印象深かったのは、父親に暴力をふるわれた絢香に琴浦さんが
「あなたは何も悪くない」
と言うところ。
全くの別作品を引用して申し訳ないが、天童荒太の「永遠の仔」での一節

お前は生きていてもいいんだよ

を思い出した。人間、その存在を全肯定してもらわなくてはやっていけない時もあるということ。
琴浦さんは、その言葉を和尚様にもらい、いままた自分の妹に与えたわけで、こうした善意の連鎖は世の中には必要なことなんですよ。

侵略!イカ娘 12巻

イカ娘12巻ゲットでゲソ♪

私が購入したのは、OADつきの限定版です。
原作コミックの方のプッシュキャラは、海の家「南風」の一人娘にして偽イカ娘にして、いつの間にやらイカ娘とともに海の家「れもん」の看板娘になってしまっている常田鮎美。
美人でスタイルもいいのだが、とてつもなくシャイな性格だと思われていたが、何と、人間以外となら普通にコミュニケーションがとれることが判明。
お化けも幽霊も平気、しかも動物ともコミュニケーションがとれるという・・・
で、彼女の認識としては
イカ娘=イカ
千鶴=怪物
早苗=妖怪
なのだそうです。
しかし、イカ娘に言わせれば「鮎美の方がよほど人外でゲソ!」ということになるのだが(笑)
だって、普通に早苗の愛犬アレックスと会話しているし(爆)

で、もう一人のプッシュキャラは、イカ娘を恐れる「れもん」店員渚の姉、斉藤愛子。
相沢家の末っ子にして、作品世界の良心相沢たけるの小学校の担任の先生です。
子供達に、自分以上に慕われるイカ娘に敵意(というか嫉妬)剥き出しの楽しい先生でした(笑)

そして、アニメ版は、A、B、Cの3パート形式。
Aパート=山本監督(二期の監督)
Bパート=水島監督(一期の監督にして二期の総監督)
Cパート=池端監督
がそれぞれ演出を担当。個人的にはやはりBパートかな?と。
なんだか、ブラッド何とかとかアナザーなら死んでたとかしていたが、ようやくお帰りなさい水島監督という感じが(笑)
OPは、一期と同じウルトラプリズム。やはり普通の歌(?)よりも、ウルトラプリズムの電波っぷりの方がイカ娘のOPには合っているなと。
EDは、逆にいい意味で普通。何というか、ファミリーアニメのノリだ。
というか、イカ娘って、プロモーション次第では十分ファミリーアニメとして売り出せるポテンシャルがあると思うんだが・・・・・・
よく「イカちゃんがかわいい」というが、この「かわいい」というのはいわゆる「萌え」とか萌えアニメにおけるかわいらしさとは違うんだよ!!と声を大にして言いたい!!

ばらかもん

最近読んで居るコミックがこれだったりする。

「ばらかもん」
東京でお偉いさんをぶん殴ってしまった若き書家半田清舟。
家元でもある父から「頭を冷やしてこい」と、行かされたのが長崎県の五島列島、福江島。
文字通りの島流しであるが、そこで生まれる生まれも祖達も東京な若きイケメン書家と地元民との交流・・・・・・が笑える(爆)
何しろ、都市生活者達と違い、島という閉鎖環境では互いの距離がやたらと近いのだ。
色々と書くとネタバレになってしまうが、とにかく主人公の清舟と島の子供達がかわいい。
さらにいえば、mixiあたりの同作コミュを見ると・・・・・・主人公と登場する高校生男子とのカップリングにやたら熱心な人達がいるし(爆)
お前ら、どこまで腐っているんだよ(笑)

とりあえず私的にはツボだったので、現在刊行されている6巻まで一気に大人買いしました♪
元はウェブコミックなので、公式サイトで最新作を読めますよ。

タケヲちゃん物怪録

「タケヲちゃん物怪録」読みました。

狙いはどう読んでも、現代版「稲生物の怪録」です。本当にありがとうご(以下略)

大体が、

稲生タケヲ=稲生武太夫
座敷童=山本六郎左衛門=山本(さんもと)五郎左衛門

ということは、ネーミングで分かるし、作者様もそれが読者に分かるのは重々承知の上のことでしょう。
まぁ、わざわざ三次(広島県三次市)や境港まで足を運ぶ私のような人間にとっては、大好物のジャンルだ(笑)

しかし、香月日輪の「妖怪アパート」といい、同じ小学館の「書生葛木信二郎」といい、昨今は特に妖怪ものが大流行・・・と思っているのは私だけか?
この作品と前述のに作品に共通するのは、妖怪がアパート(or下宿屋)を取り仕切っていると言うこと。
それになんらかの特殊な属性(or能力)を持った若者が絡むというのが、ストーリーの基本線。

・・・三作品ともに押さえている私は、いったい何なんだorz

とりあえず、主人公のタケヲちゃんはかわいいし、健気だし、妖怪達はツンデレ(笑)だしで、いまのところはいい滑り出しという感じ。
とよ田さんの「ラブロマ」以来のとぼけたような、それでいて暖かい作風も、ダークではない妖怪話に合っていると思います。
狸と狐のネーミングの仕方を見ても、妖怪のこと、ちゃんと調べて書いておられますし、妖怪好きとしては好感を持てます。
大体が、私、あまり「オリジナル」の妖怪って、いまひとつ感情移入しづらいのですよ(爆)

侵略!イカ娘 10巻

イカ娘十巻ゲット!

イカ娘って、ウェブなどを見ているとついついアニメ版の絵に馴染んでしまうのだが、実は原作版のイカ娘の方がアニメ版に比べると少し頭身が高い。
アニメ版が「かわいらしさ」方向に思いっきり舵を切っているとするなら、原作版はどちらかというと「美人さん」方向という印象。
実は深夜枠でありながら、デザイン面は結構ファミリー方向に切っているのではないかと思う。>アニメ版

とりあえず、十巻では・・・ってあまりお話そのものには変化はないのだが(笑)
この巻では久々にタケルの小学校の担任教師である愛子先生が復活。
相変わらず痛々しいキャラで何より(笑)
イカ娘を一方的にライバル視しているという作中でも貴重なキャラだ。
今後とも、あのおませ幼児りさ(昼メロ調リアルおままごとww)とともにセミレギュラー化を強く希望する。
そして、清美が相変わらず天使だ♪
さらに、この巻では「エア友達」ねたで衝撃の展開が・・・
イカ娘原作版は、時々不意打ちでホラー展開を仕掛けてくるから油断できない。
あと、これはいろいろな方がおっしゃられているようだが、イカ娘の世界というのは、実は微妙なバランスで成り立っていると。
それを支えているのは、イカ娘の侵略者になりきれないお人よし(?)な部分だったり、栄子や清美の優しさだったり、アメリカ人の割には(笑)力技に走らないシンディ+三バカだったりなわけだが・・・
そのことを、作者様自身自覚されていると思しきエピソードが、コミックス中の175話「防犯訓練じゃなイカ?」
ここで栄子の言う台詞

「私たちがいつもこんなに無防備なのは、お前(イカ娘)を信頼しているからだよ」

これこそ、イカ娘のあの微妙なバランスで成り立つ世界を一言で言いあらわした名台詞だと思いますよ。

「高杉さん家のおべんとう」4巻

アンドロイドは、名古屋メシの夢を見るか?

・・・すみません、前回エントリと違い、今回は最初の一行目、何の意味もありません(汗
とりあえず、言ってみたかっただけです(爆)

「高杉さん家のお弁当」4巻

この4巻を以て、久留里も中学三年生。
いよいよ、受験、高校進学という次のステージが控えているわけですが、今回はそこまでは行き着きません。
その代わり、
・園山奏という新しい同性のお友達
・ハル(温己)と初めての喧嘩
・ラオスへの巡検同行(早い話が海外旅行)
というイベントがこの巻では用意されています。

人見知りの激しかった久留里も、徐々に対人スキルが向上。
そして、新しいお友達の奏は、何というか・・・体育会系ど直球(笑)
いままでハル(温己)と久留里の周囲にはいなかったタイプで、実に好ましい。
恐らく、物語当初の久留里にとっては、むしろ苦手だと言い切れるタイプの子とも言えます。
でも、こうして人間関係の輪の広がりは、同時に世界の広がりでもありますから。
肝心の保護者であるハルとの関係にしても、遂に「喧嘩」」というイベントを迎える訳で・・・
この喧嘩の時の久留里の態度・・・どう見ても、「嫁」なんだが(笑)しかも「ベテラン」の(爆)
前回エントリの「これは恋のはなし」の遥も、末恐ろしい女の子だったが、久留里も恐ろしさでは決して負けていないな・・・
切っ掛けは、ハルの就職話、それもほとんどヘッドハンティング・・・但し、赴任地=北海道。
モデルは、北海道のK大学という名称からすると、釧路公立大学か、北海道教育大学あたりかな?
一応、この話はハルが断るのですが、この理由を久留里は自分のためと思ったのだが、ハルはそれをうまく説明できなかったから(爆)
後の高校進学の話でも出てくるのだが、久留里は自分がハルの負担になるのをとても嫌がる。
だから、ハルの為になるのなら、北海道に行くことになっても平気という・・・えー。やっぱり「嫁」のメンタリティだわ(笑)
結局、ラオスへの巡検で、現地の人々の暮らしぶりを見て、自分も居場所を作るためにいっぱい勉強しなくては・・・と考えて、前向きに高校進学を捉えるようになるわけです。
百の理論よりも、自然と人々の営みこそが、最高の教師というわけですね。

ところで、某所巨大掲示板の関連スレッドなどでは、うさぎドロップスのヒットと結末のこともあり、「高杉さん-」の話の落としどころが話題に上ることが多いようです。
要約すると、ハルが最後に結ばれる相手は

・小坂さんENDか?
・久留里ENDか?

個人的には、小坂さんENDを希望。で、二人の後ろ姿を見て、久留里もまた「地理学」の世界へ・・・というのが、おっさんの妄想(笑)
だからといって、久留里ENDを悪戯に否定する気もない。
まぁ、超ダークホースの香山先生ルートもないとは言わないが・・・

「高杉さん-」といえば、よく名古屋メシの話が出てくるが、この巻では特になし。
さすがに、ネタが尽きてきたか(笑)
その代わりと言っては何だが、この巻では「豊川稲荷」が出てきますよ。

「これは恋のはなし」第一巻~第三巻

目は口ほどにものを言い・・・

最近、独身の(やや駄目な)大人の男が少女を引き取ったり、交流したりするお話がどうも話題作にあがるようです。
つい最近、映画にもなった「うさぎドロップ」などそうですし、以前から私も読んでいた「高杉さん家のお弁当」もそう。
そして、この「これは恋のはなし」もそのカテゴリーに入るようです。

放置されていた祖母の古い家に越してきた(かっては)売れっ子作家だった31歳の内海真一。
ハードボイルドな作風に売っていた彼も、最近はスランプ気味。
その真一の家に、森本遥(はるか)という10歳の少女が、庭で猫を飼いたいと申し出てくるところからお話は始まるのですが・・・
お話は、主に大人である真一の視点から語られることが多く、この遥というやや家庭に訳ありな女の子との何ともいいようのない不思議な交流が描かれていく、そして、遥は真一に「これは恋なのか?」、当人にももてあますような感情を抱いていく。
断っておくが、そうした感情はあくまでも遥のものであり、真一サイドは彼女に自身の過去を重ねて、やや保護者よりな姿勢を通しています。だから、いわゆるロリ路線とはちと違う。
それに、作者は女性だし・・・というか、こうしたお話って、女性作家の方の作品が多いような・・・かの紫式部しかり(ああ、これを出すとロリ路線になってしまいかねんかwww)

で、冒頭の一節。
目は口ほどにものを言う
絵と物語を同時に進行できる方の強みというのは、この言葉を実際に目で見える形で表現出来ることだなと。
私から見ると、実に「ずるい」(笑)
作中では、真一を主体にしたモノローグが多いのですが、対象的に遥自身の心象を語るモノローグは存在しない。
彼女は、あくまでも、自身の言葉とその表情、そして「目」で己の心を語ります。
最初に圧巻だったのは、二人の出会いの場面。
ここで、真一は遥の「目」に引き込まれ、自宅を訪れた彼女をむげに追い返すことを躊躇ってしまいます。

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ここでの真一のモノローグ
「目を逸らせなかった。引き込まれるような・・・ガキの目つきか?ありゃ・・・」

そして、散らかりっぱなしの真一の家を見て、彼の為におにぎりを作った遥がその礼を言われるシーン

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さらに、真一に自宅まで送ってもらった後、彼の背中を見送る時の表情

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学校でいじめにあったものの、それを切っ掛けに真一の優しさに気づいた時の表情(但し、真一には自分が優しいと言われる理由が理解出来ないww)

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極めつきは、最新三巻でのシーン。これはあちらこちらのコミック感想系サイトやブログでも取り上げられていますが・・・

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途中経過は色々ありますが、ちょっと口の軽そうなお友達(元いじめっこ)に彼女が語るシーンでありますが、この時の彼女の台詞が凄い。

「真一さんはなにも悪くないの。悪いのは私だから」
「これ以上真一さんの迷惑になりたくないの。もし真一さんの迷惑になることをする人がいたら、誰であろうと絶対に許さない」
「真一さんのことは、私が守るから」

・・・いや、これ10歳の、いや小学生の台詞じゃないだろう!?
これを大人びているととるか?それとも単なる「異常な」子供ととるか?
異常だとしても、彼女にそうした言動をとらせる・・・だからタイトルは「これは恋のはなし」ということなのか・・・

このお話のもうひとつの肝は、強い少女である遥のキャラクター性とともに、作家である真一の感性かではないかと。
彼は、作家ですから、色々とだらしないとは言っても、実にセンシティブな人種でもあるんです。
だから、同級生の編集担当に「遥をモデルに恋愛小説を書け」と言われても、反発しつつも、ふとした弾みで遥の成長したビジョンを垣間見てしまう。いや、見えてしまう。
ちなみに、この遥の成長した高校生くらいのビジョン(幻影)、私の中にある13号のビジョンに近いものがあった(分る人だけが分ればいいww)
ちと脱線したが、結局、真一は遥をイメージしつつ、恋愛小説を書いてしまうのだが、この小説を(小学生なので)半分くらいしか理解出来ないまま読んだ遥に、真一が言う台詞がふるっている。
「勘違いするなよ。あれは作りもの、フィクションだ。安易に作家の願望だと思うな。全部、計算されてるんだよ」
まぁ、言わんとするところは分りますし、それはきちんとわきまえなければいけない部分。
しかし、小学生相手に言うには、いささか大人げない気もするが(笑)

最後に、少女とおっさんの交流話がいま話題作に多いというのなら・・・

川原泉先生、あなたの時代がやってきたようですよ(笑)

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