折角の三連休ですが、腹具合が悪くて何も出来ませんorz
言壺(神林長平)
はっきり言って、読んでみたがよく分からなかった(爆)
ただ、そのイメージがとんでもなくぶっ飛んでいることだけは理解出来る。
でも以前読んだ「プリズム」もそうだが、理解出来ないと言いつつ、どうして私は神林作品に惹かれるのだろう?
作品内で、結局人類も文明も「言葉」というものにハックされているわけだが、私もまた神林文学とでもいうべきものにハックされているのだろうか?
SFというと理系的な思考法を駆使させられるという固定観念に陥りがちだが、この作品はその論法で行くなら見事なまでにその観念を覆す「純文系SF」というべきか。
魔女の絶対道徳(森田季節) ← 電子書籍
魔女の絶対道徳2(森田季節) ← 電子書籍
私にとって森田季節といえば「不動カリンはいっさい動ぜず」だった。
なのでラノベの人とは思っていなかった。
で、「不動カリン」を一読したときは「けったいな小説を書く人だな」という印象を抱いたものだ。
で、「魔女の絶対道徳」である。
どのあたりが「絶対道徳」なのかは分からないが(笑)先述の「不動カリン」とこの作品に対しての第一印象を述べれば、森田季節という方は実に「気持ちの悪いお話を書く人」というイメージ。
もちろん、その「気持ち悪さ」は褒め言葉です。
ラノベにしては過剰とも言える「蘊蓄」を物語に投入して理論武装してまで展開する伝奇小説。
その物語の骨格には、実に「気持ち悪い」背景が潜んでいる。
主人公は、和製魔法使いというべき立ち位置だが、それにしても決して正義の味方ではないし、人々の為に働いているというわけでもない。
彼の立ち位置はあくまでも「異形」の側であり、そこに展開される論理も人間のそれからすればかなりずれている。
そう、この物語は、ポンコツヒロインにして美少女であるヒロイン(異形)を配し、ネタ全開の会話をちりばめて、ライトノベル的体裁を整えながらもかなりインモラルな要素を持っている。
そのインモラルという部分に関して言えば、2でさらに顕著になる。
そう気持ち悪いお話し(褒め言葉)なのだ。
以下、ネタバレ
父、祖父、兄、自分・・・・・・先祖代々同じ女の腹から生まれたなんて家系に身を置くことにあなたは耐えられますか?
そして、自分を生んだ女を恋人とし、妻とすることを運命づけられていることに・・・・・・