「プリンセストヨトミ」見てきました。
以下、グダグダと感想を列記・・・
ちなみに原作小説(万城目学)は未読。
ゆえに、最初は歴史上の「if」を題材にしたいわゆるトンデモミステリーではないか?との先入観を以て映画館に行ったのですが・・・
いや、ある意味その予想はあたっていましたが、私見ではこれは立派なSFでは?と
IFの条件分岐の下に、壮大な仮想現実を作り出し、そこに時代を超えた「世代継承」というテーマを忍ばせる・・・これはこれで立派にSF的な仕掛けではなかろうかと。
このお話の中には、先端科学に基づいたアイディアやテクノロジー満載なガジェットも出てきません。
でも、そういった事柄だけがSFではありますまい。
SFの重要な要素として、個人的には「選択」もあるのではないか?と
それは、
・こういった現実もあるのではないか?
・こうした真実を知ったとき、人はどうした選択をするのか?
といったこと。
もう一つ言うと、これ結構「ネタ」も入っているなと(笑)
某巨大掲示板などでは、「大阪民国」などというあまり有り難くないネタもあり、これはそれを壮大なアイディアで一つのおとぎ話として成立させたシロモノでもないでしょうか?
SFと「ネタ」・・・どちらも私の勝手な思い込みと言われればその通りと返すしかない意見ですが(笑)
もうひとつ言うと、このお話は、「父と息子」のお話。
大げさに言えば「父性愛」の話ともとれます。
トンチンカンなことを言うなというそしりを覚悟して言えば、かつて鈴木光司さんが「リング「らせん」「ループ」のいわゆるリング三部作で行ったのと同じく、物語の仕掛けの中で父性愛を忍ばせた作品。
どちらも、かなり壮大な仕掛けを以て、父親と子供というものを扱っておりますが・・・
いや、男というのは、そんな大げさな装置を使わないと愛情一つうまく語ることの出来ない可哀想な生き物でもあるのですよ(爆)