最近、割と印象に残ったお話二つなのだ。
たまには、こういうエントリも書くのだ。
最初は、一般の書店で手に入る「商用」作品
二流文系卒、最初の就職先を三ヶ月で退社。
以後、フリーターとしてダラダラ過ごした主人公が一念発起・・・
というのがあらまし。もっとうまく言うなら、書籍の帯のあおり文句
崩壊しかかった家族の再生と「カッコ悪すぎな俺」の成長を描く、勇気と希望の結晶
これが一番うまくこの作品の特徴を現している気がする。
内容的にはヘヴィです。
有川浩さんという方は、確かライトノベル出身だったと記憶していますが
(他の作品はまだ読んだことがない)
文体の平易さこそあるものの、ストーリー的には実に現代的な問題、現実的な問題が内包されています。
ここで語られる家庭の問題については、かなりデリケートな問題もあるし、身につまされることもあるのですが、それだけに主人公の「間に合わなかった」という思いにはシンクロしてしまう・・・
このお話には、ライトノベルにあるような微笑ましいラブ要素もほとんどありません(一応、あとがきめいた短編でフォローは入る)
でも、出てくる女性は、主人公のお姉さんと言い、後に主人公と働くことになる真奈美というキャラといい、凄くカッコいいぞ!
そして、真奈美のこの台詞にはジンと来るのだ。
「諦めていない武さん(主人公の名前:武誠治)は間に合ってます」
家庭のこと、家族のこと、私は果たして間に合ったのか?
そう、自問自答してしまう物語でもあります。
次は、ネット小説。
正直、自分のサイトのジャンルでもあり、お付き合いのある方の多くはネット作家さん達なので、誰かの作品を殊更取り上げるのは変にひいきしているようで、基本避けているのですが・・・
これは、別格だ!!
そう思わせてくれた作品です。
贔屓と言うなら、好きになじってくれて結構!
・・・とまだ何も言われていないのに、逆ギレさせていただいて(笑)
ストーリー的にはサスペンスです。
そして、テーマは………「児童虐待」です!
重いです。暗いです。でも一読の価値はあります。
先述の商用作品と違い、フリーで読めますし。
児童虐待に関しては、こういうエントリもありました。
最近、よく読んでいるブログなのです。
http://hashira.exblog.jp/8942235/
(追記)
「フリーターが--」の主人公に親近感を感じる理由の中には、ダメダメな部分の他に、彼が最終的に就職する先が、いわゆるガテン系なところ。私も「ガテン系」企業の事務系(時々システム系)なので(笑)